2025 東京デフリンピック ミルオト
東京 2025 デフリンピックの卓球・バドミントン競技に導入された、雰囲気可視化システム「ミルオト」の開発に参画。 ミルオトは、競技中に生まれる音や会場の熱量を、オノマトペやグラフィックとしてリアルタイムに可視化する。 難聴・ろう者の方も、聴者も、同じ会場・同じ画面で「今すごいラリーが起きた」「会場がどよめいている」といった観戦体験を共有する。 本プロジェクトにおいてrawは、ミルオトを“現場で回るシステム”として成立させるための中核開発を担当。雰囲気可視化アプリケーション群と、そのアプリケーション間連携を担うブリッジ(API)システム、競技ごとのAIモデルと推論ツール、アノテーション環境、音声解析ツール、さらにそれらを支える運用・基盤整備までを一気通貫で実装した。 競技ごとの機能としては、卓球ではピンポン球検出や軌跡の可視化、打球音検出を軸に、解析情報を演出へ落とし込むリアルタイム表示を構築。バドミントンでは姿勢推定(骨格推定)やコート上の位置可視化を用い、プレーのインパクトや会場のどよめきを映像表現として重ねる仕組みを整備した。さらに、AI学習を成立させるための専用ラベリングツール/入力支援UI、ラベリング効率と精度を両立するワークフロー設計、現場運用に耐えるハード・ネットワーク周辺の整備も含め、解析と制作を地続きに接続している。 会期中の運用要件は、常時稼働を前提とした高い安定性と、1080p/60fpsの映像に対する極低遅延の合成処理である。rawは、映像・音声の入出力から演出送出までのレイテンシを数フレーム台に抑えつつ、障害時の切り分けを容易にするログ設計や統計情報の収集、バックアップ系を含む冗長構成、現場オペレーションの負担を最小化する導線を組み上げた。 「音が見える」ことは、単なる情報提示ではなく、同じ瞬間を同じ熱量で共有するための体験設計であり、rawは、映像・インタラクティブ制作の知見と、リアルタイムAI/システム開発の経験を掛け合わせ、演出要件から逆算したAIとアーキテクチャを構築することで、ミルオトが目指す“誰もがスポーツの臨場感を一緒に楽しめる場”の実装を支えた。 raw Technical Director:Yuta Nakano IT Director / Technical Director:Tomonari Hayashi Miruoto-App:Yuta Nakano, Shion Oka, Keisuke Tanaka, Kiyoji Oda, Natsuki Nishimoto, Tomonari Hayashi Miruoto-API:Tomonari Hayashi, Natsuki Nishimoto, Kiyoji Oda, Masaharu Mese LabelingTool:yuto-trd(Yuto Terada), Tomonari Hayashi Miruoto-Analysis:Natsuki Nishimoto, Kiyoji Oda, Tomonari Hayashi Miruoto-AI(Badminton):Tomonari Hayashi, Natsuki Nishimoto Miruoto-AI(Table-Tennis):Tomonari Hayashi Miruoto-AI(Tools):Tomonari Hayashi, Kaito Hanakawa, Natsuki Nishimoto rawAI Controller:Tomonari Hayashi, Keisuke Tanaka, Yuta Nakano, Yukito Terasawa Network / HW Kitting:Keisuke Tanaka, Tomonari Hayashi Media Recording:Tomonari Hayashi, Yuta Nakano, Natsuki Nishimoto Assistant:Mikako Hirao, Koki Nagase, Yutaka Nishimura, Masayoshi Ishihara, Momoka Kasuga, Shintaro Tanaka Coordination:HOGAKU inc. AV Infrastructure:WPPROJECT System:raw inc. Annotation:HOGAKU inc., raw inc.